アイシテルの気持ち  あいしてるのきもち        *5周年記念アンケート創作*












「ん…」


腕の中で微かに身じろぐ温もり。


リブはそっとその頬に手を寄せる。








とても尊くて、この手には届かないと思っていた少女。

この腕の中にいるということが、嬉しくて、幸せでたまらない。








「ん…リブ…?」


「や…すみません。起こしてしまいましたね」


眠たそうに瞳をこする千尋。


まるで幼子のようなこの姿も、愛おしくて。


千尋の頬に、リブはそっと口付けを落とした。


それをくすぐったそうに受け止めると、
千尋は不思議そうにリブの顔を見上げる。


「リブは寝ないの…?」


「姫の寝顔を見ているだけで十分ですから」


にこりと微笑めば、千尋の頬に紅が差す。


「も…もうっ! ちゃんと休まないとダメだよ!」


照れ隠しのように慌てるその姿がまた愛おしくて、
リブはその身体を腕の中に閉じ込める。


「や、姫の寝顔を見ていたい…というのが正しいですね。
勿体無くて眠ってなどいられませんよ」








それは本音の言葉。

共にいられるこの時間、一時も逃したくはなくて。

寝顔も、吐息も。

全てを感じていたいのだ。








「なら、私も起きてる」


リブの言葉に対抗するように放たれた言葉。


きょとんとするリブとは対照的に、千尋はにっこりと微笑む。








「私もリブを見ていたいもの。リブばっかりずるいよ」








どこか悪戯気にも見える微笑み。


思わぬ言葉に、嬉しくて、愛おしくて、
リブは思わずと笑みを零していた。


その笑みをどう捕らえたのか、千尋は不満げに頬を膨らませる。


「や、すみません。あまりにも姫が可愛らしくて」








言葉では足りないくらい愛おしくて。

言葉では足りないくらい嬉しくて。



どうしたら、この想いが伝わるだろう。

どうしたら、この想いを表せるだろう。








「愛しています……千尋」








愛している、では足りなくて。

大切なその名を初めて紡ぐ。



ほんの少しでも、溢れるこの想いが届くように。



そんな願いを言の葉に込めた。





















とりあえず記念創作なので甘め甘めに仕上げてみました!
いつリブに名前を呼ばせようと思ってましたが(笑)
やっぱり尊きお方なちーちゃんの名前を呼ぶのは最上級の愛情表現だと思ってますw



















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