軌跡 〜the brilliant days     金澤×日野 / 甘々  
*若干艶風味*













「…ったく、幸せそうな顔しやがって」


腕の中で静かに寝息を立てる少女を見つめ、
紘人は思わず口元を緩ませた。








遠い異国の地。

まさか、一人でここまでやってきてくれるなど思いもしなかった。

携帯に連絡があった時は、本当に驚いたものだ。

だが心配な反面、彼女に逢える事を喜んでいる自分がいた。



だからなのだろうか。

彼女に触れ、抑えていたものが溢れてしまったのかも知れない。

覚えているのは、互いの乱れた吐息と…とろけるように甘い熱。

そして、彼女の涙。








「…ちと、無理しすぎたか…」


自嘲にも似た笑みを零しながら、
香穂子を起こさぬようにそっとその目元に残る涙の痕を拭う。








壊れたパーツを直すための手術。

完全に直る保証はないし、不安がないわけでもない。



だが。



それでも、この寝顔を見ていると。

この温もりを感じていると、
不安もどこか飛んでいってしまうような…そんな気がしてくる。








そっと、その唇にキスを落とす。


「…目が覚めたら、どんな顔するんだろうな?」


クスクスと笑みを零しながら、香穂子の寝顔を見つめる。








もっともっと、色んな顔を見てみたい。

笑った顔も、怒った顔も、泣いた顔も。

その全てが幸せの軌跡だから。








「ん…」


腕の中で身動ぎ、うっすらと瞳を開ける香穂子の髪を、
紘人はさらりと撫ぜる。


「起きたか?」


「ぅん……」


眠たそうに瞳を擦り、瞬きを繰り返す。


そんな姿もまた愛おしくて、笑みがこぼれる。


「…お前さん、寝起き悪いんだな」








どこに行こうか。

何をしようか。



そう考えるだけで幸せで。



初めて二人で迎える、幸せな朝。


















すみませんでした!!!(スライディング土下座)
あんまり歌に合ってない気がしてきた…!!
一応、金日創作にある「Dear my...」の事後、金やん視点的な設定でした(笑)
金やんは普通に幸せでいいと思う。














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